2012年1月17日火曜日

機材の使用について

今日では医療は色々な機材に囲まれて診療を行っていますが、私は機材に拘る事が好きで自分が考え抜いて納得した物を長く使いたい主義である事は以前のa-decの時にお話ししました。しかし機材そのものを自由診療への誘導の道具として使う気にはなれません。マイクロスコープが良い例で、自由診療にのみ使用している先生もおられますが、私はマイクロは常に使い続けて慣れておかないと自分の身体の延長の様になってくれないと考えます。この様な日頃の訓練が必須な機材においては私は自由診療・保険診療に係わらず自分が使いたいと思えば使用しています。

何百万円の優秀な機材でも人間側に使いこなすスキルが無ければ宝の持ち腐れです。だからこそ使う人間側がスキルアップし続けなければ、より良い診療へ繋がっていかないはずです。機材が治療する訳じゃ有りません。

残念ながら日本の保険診療では使える材料や技術が限られています。しかしだからといって機材や腕の出し惜しみをしているとスキルの上達は止まってしまいます。私は一流の歯科医師では有りません。一流で無いからこそ常に努力をして手技技術を習得し、その技術が錆びないように日頃から反復練習し、また拘って選んだ機材を手足のように使いこなせる様に、と考えています。