2017年10月16日月曜日

楔状欠損の真実

昨日は山形県南陽市でご開業の黒江先生の講演に行ってきました。



去年から聴きたい話だったのですがスケジュールが合わず、やっと聴講です。黒江先生とは3年前にロサンジェルスへ一緒に行った時からお付き合いをさせて頂いていて「実るほど頭を垂れる稲穂かな」を地で行く素晴らしい先生です。

歯と歯肉の境目に虫歯では無いのにくさび状の凹みが出来ている人が居ると思いますが、これらは楔状欠損とかくさび状欠損と呼ばれて専門的にはNCCLと分類されます。これの原因は長くアブフラクションが原因で有ると信じられてきました。昨日はコレを過去の論文のミスリードと力学的矛盾点、臨床的考察から論破していき、やはりブラッシングも一つの原因で有ると言う話で非常に面白かったですね。個人的にも私自身が強い食いしばり癖を持っているにもかかわらず楔状状欠損がさほど見られない事からアブフラクション説には疑問に感じていたので非常に有意義でした。

やっぱりPaperは著者が参考文献を都合が良い様に解釈したのに気付かず、それが伝言ゲームの様に段々変化して伝わっていく怖さを再認識しました。菅野太郎先生の講演の時も感じた事ですが、やっぱり原著を見ないといけませんねぇ…